アブラムシってなに?
アブラムシは植物の上で生息するカメムシと近い仲間で大きさは3mm程度。
カメムシのように臭くはないのですが、植物の茎の部分に付着し、微動だにせず養分を吸い続けています。
4月から6月にかけて飛来し一気に繁殖しますが、冬には死滅します。
ちなみにアブラムシという名前ですが、江戸時代に子どもたちがこの虫を手ですりつぶし、髪に塗ってテカテカと光らせる遊びが由来らしいです。
現代の人からすると当時の子どもたちの行動に戦慄します。
アブラムシによる植物の被害
アブラムシは植物の栄養素を吸い取っていくので、植物の生育が遅れたり、枯れてしまうこともあります。
また、植物が感染するウィルスを媒介することもあり、農作物の不良が連鎖的に広がることもあります。
アブラムシの駆除法
アブラムシの対処法は、雑草など刈っても問題ない植物と、農作物や花など刈るわけにはいかない植物で方法が異なります。
雑草なら根本から刈れば良いですが、農作物と花の場合はアブラムシだけ適切に対処する必要性があります。 これから紹介する方法を上手く使い分けてアブラムシを駆除していきましょう。
薬剤をかける
アブラムシの駆除で一番に考えられる方法はホームセンターで売っている薬剤をかける方法です。
どの方法と比べても一番効果が高く、びっしり付着したアブラムシもすぐに対処できます。
薬剤には液体タイプと粒タイプがありますが、即効性があるのは液体タイプです。
液体をかけると一瞬で緑の塊がパラパラと落ちてくるので実感が得られます。
薬剤とはいえ、販売されているものは植物に安全なので雑草でも農作物でもどちらでも使用できます。
お湯を霧吹きでかける
アブラムシは50℃以上のお湯をスプレーすると死んでしまいます。
お湯だとお庭が汚れる心配が無いので、薬剤を購入するコストを抑えたい場合はまず初めに試してみましょう。
お湯は成分的にはただの水ですので雑草にも農作物でもどちらでも使用できますが、お湯の量が多いと農作物にもダメージを与えてしまうかもしれないので、スプレーする回数は控えめにしましょう。
薄めた牛乳を霧吹きでかける
脂肪分が多い牛乳を霧吹きで噴霧すると牛乳が乾燥する際に、アブラムシの呼吸孔を塞いで窒息死させることができます。
しかし、この方法はあくまで茎に目視で数匹程度の場合であり、大量のアブラムシが重なって付着している場合は、表面の数匹しか駆除できません。
また、張り切って駆除したいがためにたくさん牛乳をスプレーしたくなりますが、庭が牛乳臭くなってしまいます。
筆者の実家の裏庭で牛乳をスプレーしたときに体験しました。
その牛乳の匂いを元にスズメバチや他の虫を寄せ付けてしまう恐れがあるので、使用の量は控えめにしておいたほうが良いです。
てんとう虫に捕食してもらう
これは有名な話ですが、アブラムシの最大の天敵はてんとう虫で、成虫になると1日で100匹ほどのアブラムシを食べるそうです。
筆者が小学生の時は近所の花壇から、てんとう虫の幼虫をとってきて家で飼育をしていました。
餌はもちろんアブラムシで、運が良く家の裏庭の雑草に大量にアブラムシが発生していましたので、雑草の茎を切り、野菜が入っていたプラスチックトレーで成虫まで育てていました。
てんとう虫の成長を観察でき、しかも裏庭のアブラムシも対処できる、まさに一石二鳥です。
飼育まではしなくても小さなお子さんがいる家庭では、近所の公園で一緒にてんとう虫を捕まえてきて、裏庭の雑草に放流しても良いかもしれませんね。
農作物をてんとう虫が食べることもあるようですが、アブラムシが一番の大好物なので、付近にアブラムシがいなくなるまでは農作物の心配はしなくても大丈夫そうです。
アブラムシの予防
今回の方法で無事アブラムシは駆除できたことでしょう。
駆除が完了したとはいえ、アブラムシはすぐに飛来してきて繁殖していきます。
せっかく綺麗にした植物を守るために、今後アブラムシを寄せ付けない方法を解説します。
庭やベランダのプランターの周りにアルミホイルや光反射テープを敷く
アブラムシは光るものが苦手で、植物のそばにアルミホイルを敷いて太陽の光を反射させると植物に寄り付かなくなります。
また、植物にとっても効率よく日光を浴びることができ一石二鳥です。
植物に満遍なく日光が当たるように剪定する
アブラムシは日光が直接当たらない場所を好みます。
植物が伸びすぎて日当たりが悪い場所があれば、剪定をして日光が満遍なく当たるように調整しましょう。
アブラムシに悩んでいた筆者からのアドバイス
筆者の実家の裏庭は一時期、雑草だらけで密林のような状態になっていたことがあります。
そこに目視で1000は超えるアブラムシが大量発生し、雑草の茎など見えない状態でした。
当時は本記事で紹介した、薬剤、牛乳、てんとう虫でなんとか駆除しようとしましたが、あまりにも数が多く対処できず…
幸いにもアブラムシが大量発生している植物が雑草であったため、根っこから地道に刈り取ることで強制的にアブラムシを駆除しました。
もしアブラムシが発生している植物が雑草ならこれを機に一気に刈り取ってしまうことがおすすめです。
育てているお花や農作物にアブラムシがついてしまった場合は根本から刈り取るわけにはいかないので、植物に危害を及ぼすことなく素早くアブラムシを対処する必要があります。
筆者が色々な対処法を試したところ一番即効性があった対処法は薬剤でした。
まとめ
アブラムシは4月頃から風にのって飛来し、庭の雑草やマンションのベランダで育てている花や農作物にも付着し、いつの間にか茎がびっしりと覆われるほど繁殖します。
アブラムシは植物の養分を吸い取るため花や農作物の生育を遅らせたり、病気に感染させることがあります。
アブラムシの対処は数匹しかいない状態なら、お湯をかけたりして一匹ずつ対処は可能ですが、茎にびっしりと繁殖している状態なら薬剤投与が最も効率よく対処できる方法です。
庭の雑草が伸びてきてしばらく放置している状態なら、これを機にアブラムシを寄せ付けない環境づくりも大切です。
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