今年もようやく夏が終わり、朝晩は気温も少し落ち着きようやく秋の訪れを感じられる季節になってきました。
この時期から害虫を見る機会も減ってくるので安心し始める方も多くなってくると思います。
しかし蜂は夏から秋にかけて活動が活発になります。特にスズメ蜂は秋に凶暴化し、最も被害が多くなる季節でもあります。
そこで今回は秋にスズメ蜂が凶暴になり人を襲う理由やスズメ蜂に襲われない為の対策についてご紹介します。
スズメ蜂が人を襲う理由
毎年この秋の時期、テレビのニュースなどでよく報道されるスズメ蜂による人への被害。単に攻撃されるのではなく、中には死亡してしまう事例も毎年のように見受けられます。なぜこの時期にスズメ蜂の被害が多いのでしょうか。スズメ蜂が人を襲う理由として以下のものが挙げられています。
巣を守るため
蜂が人を襲う理由はたった一つ、巣が危険にさらされていると感じた時だけです。いたって簡単な理由にも関わらず、毎年のように多くの被害者が続出します。よくあるのが「気づかぬ内に刺された」という被害です。このような場合巣がある枝を知らないうちに揺らしたり、近くを通ったり、振動や音が巣を刺激したりと蜂の巣を攻撃する意思がなくとも被害に遭う場合がほとんどです。蜂側からすれば直接的、間接的に関わらず巣を守る防衛本能があるので注意が必要です。
蜂の巣に近づいてしまった場合も蜂はすぐに攻撃してくるわけではありません。実は蜂は攻撃を仕掛ける前に、警告してきます。攻撃行動を取る前に、羽音を立てながら攻撃対象の周囲を飛び回り、顎を噛み合わせて「カチカチ」と音を立て、威嚇します。この事を知っているか知らないかで被害レベルが大きく変わるので是非覚えておいてください。またスズメ蜂と遭遇しても必要以上に怖がらずに冷静に対処しましょう。
スズメ蜂が秋に凶暴化すると言われる理由
秋にスズメ蜂が凶暴化する理由にはスズメ蜂のライフサイクルが大きく関係します。スズメ蜂は春に女王蜂が冬眠から目覚め、巣を作り始めます。春から夏にかけ巣は本格化していき、秋に巣の大きさも繁殖もピークを迎えます。そして冬になると新しい女王蜂のみが冬眠し、他のスズメ蜂は寒さにより死んでしまいます。
このことからスズメ蜂にとって秋は新しい女王蜂が生まれる大切な時期であり、働き蟻は女王蜂を死守する時期でもあります。このことから働き蜂はいつも以上に攻撃的になります。秋の時期はスズメ蜂を見かけた際は刺激するようなことだけは避けましょう。
スズメ蜂の巣が作られやすい場所・環境
この時期のスズメ蜂から被害を受けないようにする1番の解決は巣に近づかないことと説明しましたが、スズメ蜂は一体どのような場所や環境を好んで巣を作るのでしょうか?ここでは被害の代表格であるキイロスズメ蜂とオオスズメ蜂の巣作りの場所と環境についてご紹介いたします。
キイロスズメ蜂
比較的どのような環境でも巣を作るといわれているキイロスズメ蜂。壁の隙間、天井裏のような閉鎖的な所の場合もありますが、軒下などの開放的な場所にも巣を作ります。場所・環境問わず巣を作るため、巣を避けるという意味では対策しにくい蜂と言えます。
オオスズメ蜂
木の隙間、土の中と閉鎖的な環境を好む傾向があるオオスズメ蜂。厄介なことに土の中に巣を作り知らずに踏んでしまった場合、大量のオオスズメ蜂に襲われたなんてことも…スズメ蜂を見たら高いところの確認だけでなく、地面から出てきていないかの確認も必要になってきます。またオオスズメ蜂はスズメ蜂の中でも特に攻撃性の高い蜂ですので注意が必要です。
スズメ蜂に襲われにくくするために
不安を煽ることばかり説明してしまいましたが、実際に日本国内の生物の中で死亡事故が1番多いのは蛇でもクマでもなく蜂です。比較的日常で遭遇する可能性の高い蜂によって年間数十人の死者がでることも。
凶暴なこの時期のスズメ蜂に襲われないようにするための方法はあるのでしょうか。ここでは二つの対策をご紹介しますので対策の参考にしてみてください。
香水や衣類の色に気を付ける
強い匂いを放つ香水や化粧品は自然豊かな場所などでは特に注意が必要です。強い匂いはスズメ蜂を刺激し、襲われる原因になります。また黒系の衣類などにも刺激を受け攻撃の対象になることも。
スズメ蜂の巣があるかもしれない所に行くときは意識する
この時期のBBQやハイキング、山登りと自然豊かな場所へ行く機会が増えてくるのではないでしょうか?普段訪れないような自然豊かな場所にはもちろんたくさんの生物が生きています。普段都会に住んでいる人では想像できない事が森の中などでは当たり前だったりします。知らず知らずのうちに巣に近づいて刺されてしまったなどならないように意識することが被害防止に繋がる事も。
刺されてしまったら
スズメ蜂に刺されたらまずは安全な場所へ移動し安静にしましょう。まずは刺された箇所を冷却して少し様子を見ましょう。刺された部分だけの痛みや腫れだけであれば軽傷ですが、刺されたのが2回目の場合は特に注意が必要です。また刺されるのが1回目の場合も人によってはアナフィラキシーショックを起こすことがあります。刺された箇所の局所的な症状だけでなく、蕁麻疹や血圧低下、呼吸困難と全体症状が見られた場合は医療機関へ直ちに向かいましょう。蜂に刺されて亡くなる方の多くがアナフィラキシーショックを起こしている状態で医療機関へ行かなかったことです。虫刺されとまとめずに適切な行動を心がけましょう。
スズメ蜂の生態
毎年死亡事故に繋がることのあるスズメ蜂の被害事故ですが、実は問答無用に攻撃されているのではなく知らず知らずの間に蜂に威嚇をしてしまっているケースがほとんどです。またスズメ蜂は農家にとっては農作物の害虫を駆除してくれる益虫の側面もあります。地域によっては家族の絆や商売繁盛の縁起物とされています。
また大前提にスズメ蜂は女王蜂を守るため、もしくは自己防衛の為でしか攻撃はしてきません。これから11月くらいまでは特に攻撃的になるスズメ蜂ですが、生態をよく理解し、適切な行動を取ることで被害は防げます。
巣の駆除は必ず専門業者へ!
蜂の中でもスズメ蜂は特に攻撃性が強いので、巣の駆除を自分で行うことはやめましょう。特に秋の時期の駆除だと最悪の場合、命を落とす危険性もあります。スズメ蜂の巣の駆除は必ず専門の業者へ依頼するようにしましょう。
スズメ蜂は単に攻撃してくるだけでなく針には毒があります。安易な気持ちで近づいたりしないで、巣が作られてしまった場合はプロの業者に依頼し安全かつ確実に駆除してもらいましょう。多少の費用はかかってしましますが、命の危険性を天秤にかけると安い物です。
まとめ
今回は秋に凶暴化するスズメ蜂の生態と対策について紹介しました。日本には4000種類以上の蜂が生息しています。その中で被害を被る蜂はごく少数です。
大前提に蜂は無差別に攻撃してこないことはご理解頂けたのではないでしょうか。蜂の特性や生態を理解するだけで蜂への恐怖心はかなり冷静な対処が可能となります。
スズメ蜂のハイシーズンは残りわずかです。蜂に対する知識をつけて自身の安全を確保しましょう!
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