和室は昔ながらの自然を感じるとても良い空間です。
古民家のように全てが和式の構造をしている一軒家は少なくなりましたが、
洋風の一軒家の一室だけ和室にするという、部分的に和室を取り入れている一軒家もあります。
和室の掃除は、洋室とは同じ掃除方法では素材を傷めてしまうことに繋がりかねないので、和室独自の掃除方法を知っておく必要があります。
大前提として和室のほとんどは木材や砂などの自然素材で作られていることがほとんどで、素材がワックスや塗料などの表面加工が施されていなく、表面が剥き出しになっている部分があります。
この部分に水を使用した掃除をするとシミやカビで色味が失われてしまうことがありますので、水を使用した掃除はなるべく控えるようにします。
基本は雑巾などで乾拭き、掃除機、粘着テープなどを使うことになります。
それでは和室によくある場所の掃除方法について紹介していきます。
畳
昔ながらの畳はイ草という自然の素材から作られているため水を使用した掃除だとカビが発生する原因になります。
まずは畳の目に沿って掃除機をかけて表面のホコリを除去しましょう。
この時素早くかけてしまうと畳の目に引っ掛けてしまいササクレになってしまうこともあるので注意が必要です。
畳と畳との境目や縁にある縫い目の段差は伱間ノズルを使ってホコリを除去します。
畳は非常に繊細な素材ですので、ロボット掃除機や粘着テープのコロコロを使うと、こちらもササクレの原因となりますので使わないようにしましょう。
畳はホコリだけでなく、ダニやシバンムシ、ヤマトシミなどの虫が伱間に卵を植え付け繁殖しやすい場所になります。
ダニのような小さい虫なら掃除機で少しは除去することができるのですが、あまり効果はありません。
半年に1度は燻煙剤や畳の内部に直接ノズルを突き刺すタイプの殺虫剤で害虫駆除を行うと良いでしょう。
柱、障子などの白木
和室に使われている木材はワックスで表面加工された洋室とは違い、表面加工が無い白木という素の状態で使われることが多いです。
白木は水拭きをすると表面の汚れと水が一緒に吸収されてシミの原因となるので乾拭きが基本です。
どうしても手垢などの油汚れでベタつきが気になる場合はお湯で濡らした雑巾を固く絞って拭くようにしましょう。
一度では落としきれないので表面を傷つけないように丁寧に繰り返して拭くよ
うにします。
黒ずみが気になる場合は、白木専用の洗剤を使うと木材を傷めることなく強力に漂白して明るさが蘇ります。
砂壁、珪藻土、漆喰など
和室の壁が木材ではなく砂や珪藻土を使用している場合もあります。
これらの壁を雑巾などで強く拭いてしまうとポロポロと剥がれ落ちてしまいます。
直接ホコリを除去することが難しいので、ハンディモップなどで一度壁のホコリを床に落としてから床のホコリを掃除機で吸い取る二段階での掃除が必要になります。
壁の場合は床のようにホコリが積もってしまうことは稀なので、掃除によって砂が落ちてしまうのであれば掃除をしないということも選択肢の一つです。
筆者の実家にある砂壁は掃除をしていた記憶がありません。
漆喰は塗り壁でポロポロと落ちたりしないので、湿らせた雑巾程度なら水拭きが可能です。
激しい汚れで水拭きでも取れない場合は、紙に使う消しゴムでゴシゴシすると案外綺麗になることがあります。この時、使いさしの既に表面が鉛筆で黒くなっている消しゴムを使ってしまうと、余計に汚れが拡大してしまうので綺麗な状態の消しゴムを使うようにしましょう。
敷居
敷居は障子や襖の下にあるレールのような部分のことです。
和室で生活をしていると日常的には目に入ることが少ない敷居ですが、障子や襖の下にホコリが溜まっていると閉まりが悪くなり、ひどい時にはホコリにつっかえてしまい、敷居から外れてしまうこともあります。
敷居の掃除方法ですが、簡単な方法は横から掃除機の伱間ノズルで吸い取ることです。
加えて爪楊枝でホコリを掻き出したり、輪ゴムを敷居と障子の間に挟み、何度かスライドさせることで見えない部分のホコリを絡め取ることが可能です。
障子
障子は和紙が使われており、非常に破れやすく繊細な場所です。
障子の掃除にはハケを使って上部から下部に向かって表面や桟からホコリを落とします。
時間経過により桟に固まってしまったホコリは綿棒を使って少しずつ取り除くことができます。
桟に溜まったホコリには掃除機を使いたいところですが、先端が尖っているノズルが障子にあたってしまうと破れてしまいますので、掃除機の使用は控えましょう。
経年劣化により黄ばんでしまった障子は、水1Lに酢大さじ2杯を混ぜた酢水をスプレーすると少しだけ黄ばみをとることができます。
梁
昔ながらの一軒家には天井部分に地面と並行に家の基礎を支える梁という部分があります。
梁は日常生活では下から見上げる位置にありますので、上の部分にホコリが溜まっていたとしても見えない部分なので放置しがちです。
もちろん放っておくと分厚くホコリが溜まっていて、小さい子供が室内でドスンドスンと暴れる拍子に梁からパラパラとホコリが落ちてくるシーンが過去の筆者の経験であります。
エアコンの風や、何気なく窓を開けて換気をしたときにも梁からホコリが落ちてきますので、年に一度は掃除をしたいものです。
梁を直接掃除しようとすると高い位置にあるため脚立が必要になるのですが、年齢とともに脚立を使うのは危険が伴います。
伸縮タイプのモップを使用すると脚立なしで掃除ができるのでおすすめです。モップだと梁から地上にたくさんのホコリが落ちてしまうので、粘着テープのコロコロを使用しても良いかもしれません。
まとめ
和室の掃除には色々と制限がありますが、逆の観点から言うと掃除方法が簡単です。基本的にはホコリを除去することしかできませんが、自然素材ですので長年使うとともに当初の色味がくすんだり、カビができてしまいます。
プロの業者に依頼すると汚れを落とすだけでなく、自然素材の明るさを取り戻すことができるのでおすすめです。
すまサポでは、お家の悩みに合わせた様々なメンテナンスサービスを行っております。気になることがございましたら、お気軽にご相談ください!