部屋の中を這い回る小さな黄色の虫を見たことがありますか?
ダニと勘違いされることが多いですが、ダニは目には見えない大きさですので、それはチャタテムシかもしれません。
特徴的な名前のチャタテムシ
チャタテムシは茶せんでお茶をたてるときのような音を出すからこの名前がつきました。
1匹では音は聞こえませんが、音が響きやすい障子や、大量発生した場合は耳に聞こえるくらいの音量になります。
体調は1~1.3mm程度と肉眼で確認できる大きさで、(0.2~0.4mm)とは異なります。
チャタテムシ目に分類させるものは世界で2,000種類以上あり、屋外に生息する種類は羽があったり、屋内に生息する種類は羽が退化していたりと特徴も異なります。
人を噛んだり、刺したりすることはありませんが、食品類に繁殖して食品をダメにしたり、古本などの紙類を食べてしまい劣化の原因になります。
食品に発生しているのに気づかず食べてしまった場合はアレルギー反応など人間にとって害を及ぼすこともありますので要注意です。
チャタテムシが好む環境
屋内でよく見る種類はコチャタテやカツブシチャタテ、ヒラタチャタテが挙げられます。
屋内では畳、障子、壁、押し入れ、古本などの場所に好んで生息し、カビを好んで食べる他、乾物、チーズなども食べます。
基本的にどの種類も寒さには弱く、18度を下回ると産卵を停止し、ムシ暑くなってくる5月ごろから活動が活発になります。
人間を吸血することはないのですが、死骸の吸引によるアレルギーや、チャタテムシを捕食するツメダニの二次被害の発生のおそれがあります。
ツメダニは稀に人間を刺すことがあり、かゆみや皮膚炎の原因にもなります。
チャタテムシが屋内に侵入する要因と対策
段ボール
日常生活において通販で自宅に届く段ボールに付着して侵入することが多いです。表面に付着しているとは限らず、谷折りになっている部分に隠れていることもあるため、表面を拭いただけではあまり意味がありません。
段ボールはできるだけ室内に置く時間は減らし、玄関先や屋外に出しておきましょう。
古本
古本は普段の生活では読まない本もあると思いますので、チャタテムシが繁殖していたとしても気づきにくい場所になります。
チャタテムシの他にも紙魚(シミ)、死番虫(シバンムシ)といった他の害虫も繁殖する場所ですので要注意です。
ホコリやカビがたまりにくいように定期的に表紙、帯は乾いた布で取り除き、扇風機でも構わないので1ページ、1ページに風を当てるだけでも効果的です。
キッチン
野菜や果物に付着したチャタテムシが流し台の下のジメジメした環境に置いてある乾物で大量発生する可能性があります。
できるだけ食品類は密閉して冷蔵庫で保存するようにしましょう。
カビ
カビを好んで食べるチャタテムシはエサとなるカビが少なければ繁殖を抑えることができます。
消毒用エタノールを使用して屋内を清潔に保つと効果的です。
古本にエタノールはダメですが、本棚や畳はエタノールで拭いても問題ありません。
駆除方法
バルサンなどの燻煙剤
チャタテムシは広範囲に生息しているため特定の場所だけ対処したとしてもまたすぐに発生してしまいます。
部屋全体を殺虫する燻煙剤を湿気のこもりやすい押し入れやふすまを開けて使用すれば効果が上がります。
殺虫スプレー
赤ちゃんがいる家庭やマンションなどの事情で燻煙剤が使えない場合は殺虫スプレーでピンポイントに対処します。
特定の場所に大量発生している場合は効果的ではないので、少量の発生のときに限って使用しましょう。
古本を天日干し
古本は殺虫スプレーやエタノールを使用できないので、暑い日に天日干しして駆除しましょう。
黒い袋に入れて天日干しをすると日光を吸収しやすく温度が上がりやすいです。
この際直射日光は当たらないようにしましょう。紫外線が紙質を劣化させてしまいます。
布団、枕を乾燥機にかける
湿気がたまりやすい布団と枕にもチャタテムシが潜んでいることもあります。
これを乾燥機にかけることで熱で死滅させます。チャタテムシのみならず膨大な量が必ず潜んでいるダニも同時に死滅させることが可能です。
まとめ
チャタテムシは段ボールや食品を通して家の中に侵入してきますので、できるだけタンボールは屋内に置いたままにしないようにしましょう。
初夏から秋にかけての暖かい時期に活動が活発になりますので、この時期はエサとなるカビの発生を抑えるため定期的な空気の入れ替え、エタノール除菌などを行いましょう。
万が一畳や古本、食品に大量発生してしまった場合はエタノールや殺虫剤で駆除を行いましょう。
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