シロアリとは
家の中や家のまわりで白い蟻や羽蟻を見かけて、「これはシロアリではないのか!」と慌ててシロアリ点検を考える方も多いのではないでしょうか。 シロアリといえば「床下に巣を作り、家を食害する白い蟻」というイメージが一般的ですが、シロアリはなんとゴキブリの仲間なのです。
シロアリは、全体的に白色〜黄白色で、種類により体の一部が褐色のものもいます。触角は数珠状でまっすぐな形で体型はずんどうです。 そして、シロアリの羽は4枚ともほぼ同じ大きさで、広げた状態はトンボの羽に似ています。 床下や木材の中など普段見えない場所に巣を作るため、気付いたときには手遅れだった……という残念なケースも多く報告があります。
現在日本で確認されているシロアリは、約22種です。 そのうち、建物に害となるシロアリは4種です。 そして、主に被害を与えるシロアリは、「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」で、約99%だと言われています。
ヤマトシロアリ
イエシロアリ
湿った木材を好み、建物内では特に水廻り周辺を中心に台所・洗面所・風呂場・トイレなどに多く被害をもたらします。 雨漏りや水漏れなどある場所も被害が多く、床下にも多いです。 そして古材より新材を好んで加害し、地中に巨大な巣を作ったりもします。
シロアリは、せいぜいガラスと陶器を食べないというくらいで、どんなものでも食べる雑食性です。 そのため、予想もしなかったような場所に巣を作って、爆発的に大発生してしまうこともあります。 特に、以下のような場合には、シロアリの食害を受けている可能性がありますので、注意しましょう。
- 住宅内や周辺に、シロアリが作る小さなトンネルのような「蟻道」や、餌の跡などができている
- 壁や柱の中から空洞音が聞こえているような気がする。
- 敷居や床がブヨブヨと柔らかくなったような感じがする。
そして、シロアリ対策をきちんと行わないと湿気の多い場所に食害を与えたり、巣を作ったりして、最終的にはボロボロにしてしまい、家の強度や寿命を著しく低下させます。 断熱材や配管の被覆、それからコンクリート部分にも被害報告が報告されています。 和室やリビングにも発生することもあり、畳や家具を食い荒らすケースもあります。
シロアリ駆除方法
シロアリの駆除・予防方法には大きく分けて2つの方法があります。1つは液剤散布による方法(バリア工法)ともう1つはベイト剤による方法(ベイト工法)です。
バリア工法とは
シロアリの侵入ルートを確認して薬剤を散布していく方法です。土壌処理と、木部処理を被害状況に合わせて選びます。
バリア工法メリット: 効果がすぐにあらわれる。一度施工すれば5年間保証され比較的安価です。
バリア工法デメリット: 薬剤を散布しますので、薬剤の使用量は多くなり、人体やペットにもまったく影響がないとは、断言することはできません。 薬剤の種類によっては、臭いが気になる場合があります。
ベイト工法とは
シロアリの習性を利用する駆除方法になります。 ベイト剤とよばれる毒餌を用意し、シロアリが巣に持ち帰って薬剤を巣全体に行き届かせるのを待ちます。薬剤の臭いもせず、建材に穴を開ける必要もありません。そして大がかりな工事が不要なことも特徴です。
ベイト工法メリット: 薬剤の使用量が少なくすみ、環境にやさしく特にイエシロアリの駆除には効果的と言われています。
ベイト工法デメリット: 定期的な点検が必要で、完全駆除までに時間がかかる。 コスト負担が大きい(薬剤施工の1.5-2倍)です。
シロアリ駆除料金相場
シロアリの駆除費用の相場は、1階床面積1㎡あたり2~3,000円程度です。この費用はあくまで相場です。実際の費用は現地での点検や見積をもって算出されますので、まずは一度シロアリ業者と相談してみてはいかがでしょうか。当社でもシロアリ駆除を行っております。
シロアリ駆除期間
実際の駆除にかかる時間は、施工面積や被害状況によって変わります。一般的な大きさの家で、3~5時間程度で終わることが多く、基本的に1日以内に終了します。
補助金
基本的に、シロアリ駆除を名目とした公の補助金はありませんが雪や強風などが原因で家屋が損傷し、雨漏りが発生したことでシロアリ被害に繋がった場合、もしかしたら火災保険が適用されるかもしれません。 必ず補償されるとは限りませんが、災害がきっかけであると断定できそうであれば、確認してみる価値はあります。 その際には、事前にシロアリ業者に調査してもらい、原因を特定してから保険会社へ連絡しましょう。
雑損控除で確定申告
確定申告でシロアリ駆除でかかった費用を控除できるケースがあり、シロアリ駆除の費用を「雑損控除」として申告すれば、駆除費用の一部が手元に戻ってくる可能性があります。
シロアリ駆除費用は、所得税法施行令第9条に規定する「害虫その他の生物による異常な災害」に該当します。一定の額を超えた損失がある場合、シロアリ被害も害虫による資産損失の「災害」と認められるためです。 手続きには駆除費用の領収証と源泉徴収票、確定申告書が必要になります。 確定申告期間中に税務署窓口にて提出し、後日、税金の還付額が入金されます。事前に自治体の窓口に問い合わせてみましょう。 しかし雑損控除の場合、該当するのは駆除だけ。 基本的に予防は該当しないので、申請の際は注意しましょう。
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