蜂が巣作りを好む場所とその理由
蜂は、風や雨から巣を保護できる安全な場所を好みます。特に、屋根裏や軒下などの場所は、雨風や外敵からの攻撃も守られるため巣作りに理想的な場所です。また、これらの場所は一年を通して温度が安定しており、蜂の活動サイクルに適しています。他にもガレージや物置、庭の低木、外壁の隙間などは人目につきにくく、蜂にとって安全な場所のため、巣作りの理想的な環境と言えます。

蜂の巣の種類と特徴
被害を防ぐ第一歩として、蜂が巣を作る場所とその特徴について知ることが大事になります。今回は日本で最も被害が多いスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチに焦点を当て、それぞれの特徴を解説します。
スズメバチの巣
スズメバチは日本の山間部だけでなく、最近では都市部の住宅地でもよく見かけるようになりました。スズメ蜂には多様な種類が存在しておりますが、巣の特徴として球体、外壁があり、マーブル模様の縞が特徴です。またキイロスズメバチの巣は、スズメバチの中でも最も大きく、直径が1メートルにも達することがあります。家の軒下や屋根裏、床下、さらには木の枝などさまざまな場所で見られます。
コガタスズメバチは葉が茂った樹木や軒下に巣を作ることが多く、大きい巣になってもラグビーボール程度になります。最後にオオスズメバチは樹木の穴や地中、土壁内に巣を作ることが多く、外からの発見が難しく知らずに巣を刺激して被害に遭うケースが後を絶ちません。
アシナガバチの巣
スズメバチの巣と比べて比較的小さく、最大でも直径約15センチメートル程度です。巣の形状はお椀を逆さまにしたような形をしており、巣の断面には複数の六角形のセルがあるのが特徴です。アシナガバチは特にお家周りの環境下で巣を作ることが多く、軒下や屋根裏、庭の木など、人々の生活空間に近い場所によく見られます。また開放的な場所を好むため、庭木の枝や窓の外側など、風通しの良い場所に巣を作る特徴があります。
ミツバチの巣
ミツバチの巣は非常に特殊であり体から分泌される「ろう」を材料にして天井裏や床下、植え込み、木の中の空間など閉鎖空間に巣を作る傾向にあります。特に、屋根裏や壁の隙間、大木の空洞など、人目につきにくい場所を好みます。ミツバチの巣は「巣板」という形状で知られ、これは多数の六角形セルが密接して構成されているのが特徴です。これらのセルは、蜂の幼虫の育成や蜂蜜の貯蔵に使用されます。巣全体には明確な外壁が存在せず、複数の巣板で形成されています。

蜂の巣の予防策
蜂の巣の予防は早めの対策が重要です。スズメバチやアシナガバチが活動を開始する前の3月下旬頃から対策を施すことが最も効果的です。具体的には、蜂駆除用のスプレーや木酢液を使って寄せ付けないことです。予防策として防除スプレーを撒く事が簡易で効果的です。防除スプレーには、蜂が避ける成分が配合されており、防除スプレーを施した場所に蜂が近づくことを嫌がります。多くの製品は即効性があり、使用後約1か月間ほど効果が持続するため、定期的な使用で蜂の巣予防が可能です。使用方法も簡単で、ホームセンターなどで入手可能なため、手軽に蜂の巣対策を行うことができます。
蜂の巣が作られてしまった場合
どれだけ対策しても対策が必ず上手くいくとは限りません。また蜂による死亡事故は日本国内だけでも毎年40件以上になり敷地内にできてしまった蜂の巣の大きさや状態を確認せずに自身で対応してしまい、大きなトラブルに巻き込まれてしまうことも。蜂の種類や巣の大きさによってはご自身での駆除も可能ですが、まずは地域の自治体やプロの業者に相談する事をオススメします。一部の自治体では蜂の巣の駆除を無料で行ってくれたり、補助制度を設けている場合もあります。自治体のホームページに蜂に関する情報を掲載していることが多いのでまずは確認し、相談しましょう。また自身での対応をする場合は蜂の巣の大きさと蜂が女王蜂だけなのか働き蜂もいるのかで判断しましょう。蜂の巣が目視で5cm程度かつ女王蜂だけの場合は巣の作り始めであるため比較的駆除が簡単に行えますが、5月中頃以降は働き蜂も孵化し巣の大きさが一気に2倍〜3倍になります。また女王蜂と違い働き蜂は攻撃的で危険性が一気に高くなるため自身での駆除は控えましょう。「蜂に刺されてしまった」と後から後悔しないためにも巣を作られてしまった際は適切な判断と無理をしない事が一番です。

専門業者による駆除のメリット
緊急性の高い大きくなってしまった大きな巣や働き蜂が複数匹いる場合は必ず専門業者や地域の自治体に相談しましょう。知識を持ったプロの駆除業者は蜂の巣の駆除だけでなく再発防止の対策もきちんと行ってくれるので安心して任せることができるのが最大のメリットです。もちろん駆除業者の作業料金は安価ではありませんが、安心・安全を考慮した時には安いものです。蜂の種類や巣の大きさによって料金変動はありますが、平均的な相場としては1万円〜2万円ほどが一般的です。また駆除業者は1社で絞らずまずは電話で複数の駆除業者へ巣の大きさや巣の場所を伝えることによっておおよその費用を教えてくれます。選ぶ際のコツとして最低でも3社以上の問い合わせをすること、またホームページ内の実績・料金形態・Googleクチコミまで確認し比較検討する事をオススメします。焦る気持ちも分かりますが、選んだ業者がたまたま悪徳業者であった場合に高額請求される事も。早く解決したい気持ちもありますが、業者選定で二次災害に遭わないように気をつけましょう。
まとめ
早春の3月下旬頃から5月にかけて巣作りが始まります。この時期は家の屋根裏、軒下、床下、植え込みなどを中心に一度確認してみる事をオススメします。また巣が無くても巣作り防止対策として防除スプレーなどを定期的に撒くことで予防することも可能です。また蜂の巣が作られてしまった場合は蜂の種類と巣の大きさに合わせて適切な対応を心がけましょう。危険を少しでも感じたら慌てずに専門業者または地域の自治体に問い合わせしましょう。
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