〜ジメジメの季節が来る前に、ラクしてスッキリ快適に〜
梅雨や夏の蒸し暑い季節が近づいてくると、気になってくるのが「お風呂のカビ」ではないでしょうか。カビは見た目の不快感だけでなく、放っておくと壁材の劣化や健康への影響も心配されます。「気がついたら、黒カビがびっしり…!」という経験がある方もいらっしゃるかもしれません。それでも、ご安心ください。日頃のちょっとした習慣や、市販の便利なアイテムを上手に取り入れることで、浴室を清潔で快適な空間に保つことができます。
本記事では、カビが見える前から取り入れられる予防のコツや、おすすめの掃除アイテムについて、わかりやすくご紹介いたします。
なぜ浴室はカビが生えやすいの?
カビは「高温」「湿気」「汚れ」の3つの条件がそろった環境を好みます。
浴室はまさにそのすべてを満たす場所であり、カビにとっては絶好の繁殖地といえるのです。
特に、皮脂汚れや石けんカスなどはカビの栄養源になりやすいため、放置してしまうと繁殖が進みます。
さらに、天井や換気扇まわりなどの普段あまり意識しない場所には、カビの胞子が静かに潜んでいることも少なくありません。

材質によって変わる!カビの発生しやすさと掃除のポイント
浴室の床や壁、天井にはさまざまな素材が使われており、カビの生えやすさや掃除方法も異なります。
●FRP(繊維強化プラスチック):ツルツルした表面で水がたまりにくく、掃除がしやすい素材です。
ただし、ゴムパッキンや目地にはカビが生えやすいので注意が必要です。
●タイル壁:目地に湿気が残りやすく、黒カビが定着しやすい傾向があります。
特にモルタル部分は要注意です。
●木材(ヒノキなど):湿気を吸いやすく乾きにくいため、カビが発生しやすい素材です。
塩素系洗剤が使えないため、やさしい洗剤での掃除が必要です。
●人工大理石:水をはじく性質がありますが、皮脂汚れが残りやすく、白カビやぬめりが出やすいので注意が必要です。
●ホーロー素材:サビやカビに強く、水はけも良いため、比較的清潔を保ちやすい素材です。
見えない今こそ、カビ予防のベストタイミングです!
「まだ見えていないから大丈夫」と思いがちですが、実はカビが見えない今が、予防を始める最適なタイミングです。カビが目に見えるようになってからでは、お掃除に時間も手間もかかってしまいます。

市販のカビ取り洗剤の違い
代表的なカビ取り洗剤には、「カビキラー」と「カビハイター」があります。
市販で手軽に購入でき、すぐに使えて高い効果が期待できる製品ですが、それぞれ得意分野が異なります。
●カビキラー
粘度が高く、ゴムパッキンや目地などにしっかりと密着します。
頑固な黒カビには特に効果的です。
主成分:次亜塩素酸塩(約0.5〜1.0%)
●カビハイター
泡が広がりやすく、天井や広い壁面などの掃除に向いています。
主成分:次亜塩素酸ナトリウム、界面活性剤
安全に使うための正しい洗剤の使い方
洗剤を安全に使用するには、「酸性タイプ」と「アルカリ性タイプ」の違いを理解し、適切に使い分けることが重要です。
以下に、酸性タイプとアルカリ性タイプの代表例や特徴についてまとめました。
■酸性タイプの洗剤
特徴:酸性タイプはpHが7未満で、水垢・サビ・尿石などのアルカリ性の汚れを落とすのに効果的です。
代表的な製品例:
●クエン酸やクエン酸スプレー(例:激落ちくんクエン酸泡スプレー)
●食酢(酢)
●レモン果汁(100%)
●シャンプー
●トイレ用洗剤(例:サンポール)
■アルカリ性タイプの洗剤
特徴:アルカリ性タイプはpHが7より高く、カビ・皮脂・タンパク質汚れなどの酸性の汚れに効果的です。
代表的な製品例:
●カビ取り洗剤(例:カビキラー、カビハイター)
●カビ取りジェル(例:ダイソーなど)
●消臭剤(カビ取り消臭スプレー)(例:ファブリーズ)
なぜ混ぜてはいけないのか?
酸性タイプとアルカリ性タイプの洗剤を混ぜて使用すると、有害なガス(例:塩素ガス)が発生する危険があります。
また、シャンプーなどの酸性成分が浴室に残った状態で使用した場合にも、同様の有害な反応が起こる可能性があります。そのため、十分に洗い流してから使用することが大切です。

防カビ対策におすすめのアイテム
◎ くん煙タイプの防カビ剤
浴室内に煙を充満させ、有効成分を天井や換気扇の奥まで行き渡らせるタイプです。月に1回の使用で、カビの発生を大幅に抑えることができます。
主な有効成分:イソチアゾリノン系防カビ成分(オルトフェニルフェノールなど)この成分はカビの発芽や増殖を防ぐ効果があり、空間全体に作用するのが特徴です。使用後は浴室内が乾燥しやすくなり、空気もスッキリした印象に。
面倒な掃除を減らす頼もしいアイテムです。
業務用洗剤と市販品の違いって?
「プロ用の洗剤って、やっぱりすごいの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。業務用洗剤は、市販品と比べて成分の濃度が高く、浸透力も強力です。
多くは次亜塩素酸ナトリウムを6〜12%程度含んでおり、短時間で効果が出る一方で、取扱いにはゴム手袋や換気などの注意が必要です。家庭用で落ちないカビがあった場合は、無理にこすらず、業者に相談するのもひとつの手です。
まとめ
浴室のカビ対策は、「見えてから」ではなく、「見える前から」が理想的です。
湿気や汚れなどを、ためこまない毎日のちょっとした工夫が、清潔で快適な空間を守る第一歩となります。
さらに、換気扇の長時間稼働や、素材に合わせた掃除方法を意識することで、カビの発生をぐっと抑えることができます。
市販品で対応しきれない場合は、業務用の製品やプロの力を借りるのも一つの手です。無理せず、安全に、そして継続的にカビ対策を行うことが、浴室を清潔に保ついちばんの近道です。
すまサポでは、お家の悩みに合わせた様々なメンテナンスサービスを行っております。気になることがございましたら、お気軽にご相談ください!
