庭木の剪定時期と方法

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美しい庭を維持するために欠かせないのが「剪定(せんてい)」です。
剪定とは、庭木の枝を切って形を整える作業のことですが、見た目を良くするだけが目的ではありません。風通しや日当たりを良くし、木が健康に育つ環境を整えることができるため、病害虫の予防や開花・結実の促進にもつながります。
しかし「いつ切ればいいの?」「どこを切るべき?」と迷う方も多いのではないでしょうか。木の種類によって適した剪定の時期や方法は異なるため、むやみに枝を切ると、逆に木を弱らせてしまうこともあります。この記事では、庭木の種類別に適した剪定のタイミングや、実際の手順、初心者でも失敗しにくいポイントなどをわかりやすくご紹介します。初めての方でも安心して始められるように、道具の準備や注意点まで詳しく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

剪定の目的とは?

1.樹形(見た目)を整える
庭木の姿形を美しく保つためには、不要な枝を取り除いて樹形を整えることが大切です。樹形が整っていると、庭全体がすっきりした印象になります。
2.健康な成長を促す
風通しや日当たりが悪いと、病害虫が発生しやすくなります。
不要な枝を取り除くことで木が元気に育ち、花や実のつき方も良くなります。
3.花や実の生育を促す
花を楽しむ庭木や、果実を収穫したい木は、適切な時期の剪定が重要。
間違ったタイミングで剪定すると、翌年花が咲かないこともあるので注意が必要です。

庭木の種類別 剪定のタイミング

庭木には「常緑樹」「落葉樹」などさまざまな種類があります。
種類によって適切な剪定時期は異なります。
■ 常緑樹(ツバキ、サザンカ、マキなど)
基本の剪定時期:3月~4月(春)または9月~10月(秋)
成長が緩やかになる時期に剪定すると、樹木に負担が少なく、切り口の回復も早いです。
■ 落葉樹(モミジ、カエデ、ハナミズキなど)
基本の剪定時期:12月~2月(休眠期)
葉が落ちた後の冬季がベスト。
枝ぶりがよく見えて、剪定しやすいというメリットもあります。
■ 花木(アジサイ、ウメ、サクラなど)
花が咲いた後すぐに剪定が必要なものが多い翌年の花芽をつける前に剪定するのがポイント。
たとえばアジサイは「花がら」がしぼんだタイミングで剪定します。

花木

剪定の基本手順

では、実際に庭木を剪定するにはどのように進めればよいのでしょうか?
以下に、基本の流れを紹介します。
1.使用する道具を準備
・剪定バサミ(細い枝用)
・高枝切りバサミ(手の届かない高所用)
・ノコギリ(太い枝用)
・軍手や保護メガネなど安全対策も忘れずに

2.剪定の基本は「不要な枝を見極める」ことです。以下のような枝を中心に取り除きましょう。
・からみ枝(他の枝と絡み合っている)
・内向き枝(内側に向かって伸びている)
・逆さ枝(下向きに伸びている)
・枯れ枝・病気の枝

3.切る位置に注意
枝の分かれ目や芽の少し上で切ると、そこから新しい芽が育ちやすくなります。
切るときは、斜めにカットすると水がたまりにくくなり、病気の予防にもつながります。

4.最後に全体のバランスを確認 剪定後は、遠くから樹木全体を眺めて、左右・上下のバランスを確認。必要に応じて微調整しましょう。

よくある剪定の失敗例と対処法

初心者が剪定を始めたときに陥りがちな「やってしまいがちなミス」と、その対処法をいくつか紹介します。
● 花芽を切ってしまった
「来年は花が咲かない…」というケースの多くは、剪定時期が遅すぎることが原因です。
花木の多くは、花が終わってすぐに剪定を行う必要があります。
対処法: 剪定前に、その木が「花芽をいつ形成するのか」をあらかじめ調べておくことが大切です。
● 切りすぎてスカスカになった
見た目が悪いだけでなく、枝焼け(直射日光で枯れる)が起こることもあります。
対処法: 剪定は「全体の3割以内」を目安にしましょう。
● 適当な場所で切ってしまった
切り口が悪いと、枯れたり病気になったりします。
対処法: 外芽の上で斜めに切るのが基本です。

剪定

剪定をより快適にする工夫

● 作業前に写真を撮る
剪定前の状態を撮っておくと、迷ったときや調整のときに便利です。
● ゴミ処理の段取りも考えておく
剪定枝の処理ルールは自治体で異なります。
回収日や束ね方を事前に確認しておきましょう。
● 曇りや朝夕の時間帯が最適
真夏の昼間は避けて、気温の低い時間帯に行いましょう。
木にも人にもやさしいです。

プロに依頼するのもおすすめ

「自分ではうまく剪定できるか不安…」という方は、造園業者に依頼するのも選択肢のひとつです。
プロに依頼すれば、見た目はもちろん、庭木の健康や来年以降の花付きまで考慮した丁寧な剪定を行ってくれます。
剪定の相場は木の大きさや本数によって異なりますが、小型の庭木で1本あたり3,000~5,000円、中型~大型になると10,000円以上になることもあります。

剪定2

まとめ

剪定は、庭木を健康に美しく育てるための大切なお手入れ。
木の種類ごとの適切な時期を知り、不要な枝を見極め、基本的な手順を守って行うことがポイントです。定期的な剪定を行うことで、四季折々の花や緑をより長く楽しむことができます。最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてくれば庭木との対話のような楽しみも感じられるようになるはずです。
庭木の剪定は、年に1〜2回の作業であっても、確実に手をかけることで庭の印象がぐっと引き締まり、自然と暮らしにもゆとりが生まれます。
また、剪定は「庭に目を向けるきっかけ」にもなります。
枝の状態や葉の色、虫のつき具合など、小さな変化に気づけるようになれば、それだけで植物との距離がぐっと近づくはずです。
忙しい日常の中でこそ、庭と向き合う時間をぜひ大切にしてみてください。

すまサポでは、お家の悩みに合わせた様々なメンテナンスサービスを行っております。気になることがございましたら、お気軽にご相談ください!

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