近年、日本各地で頻発する台風被害。夏から秋にかけては、想像を超える風雨により住宅周辺の設備が被害を受けるケースが後を絶ちません。ニュースでは「フェンスが倒れて通行人に接触」「門柱が傾いて隣家に被害」などの報道がされることもあり、「もっと早く点検しておけばよかった」という声を耳にします。そこで本記事では、台風が本格化する前に確認しておくべき外構・フェンス・門柱の点検ポイントを、わかりやすくご紹介します。被害を最小限にとどめるために、ぜひこの機会にチェックしてみてください。
外構・フェンス・門柱・屋根が受ける台風被害とは?
台風による風速は、瞬間的に30~50m/sに達することもあります。これは時速100~180kmにもなる暴風です。
このような強風にさらされると、外構設備は以下のようなダメージを受けやすくなります。
・フェンスの倒壊・ぐらつき
・門扉の破損・ヒンジの歪み
・門柱の傾き・基礎部のひび割れ
・カーポートの屋根の飛散
・ポストや表札の外れ・落下
・ガーデンライトや植栽の倒木・散乱
・屋根材の飛散・雨漏りの発生・軒天のはがれ
これらは放置していると二次被害に発展する危険があるため、早めの対策が欠かせません。

点検チェックリスト
屋根まわり
✅① 屋根材の浮き・割れ・ズレがないかの確認
台風前に屋根の表面を確認し、スレート・瓦・金属板などにズレや割れがないかチェックしましょう。
小さな浮きでも強風で飛ばされるリスクがあります。
✅② 雨どいの詰まり・ひび割れの確認
落ち葉などで詰まった雨どいは、台風時に排水がうまくいかず、屋根周辺の水溜まりや雨漏りを引き起こす原因になります。
詰まりや劣化部分を事前に清掃・補修しましょう。
✅③ 軒天←前の項目でも軒天は出ていたので、フリガナつけるなら前の項目時かなとや破風(はふ)の劣化の確認
屋根の軒下にある軒天や破風板が剥がれかけていないか確認します。
ここが劣化していると、内部に雨水が浸入するリスクが高まります。
フェンス
✅① 揺らしてみてグラつかないか確認
まずは手でフェンスを軽く揺らしてみましょう。
グラグラする箇所があれば、根本の基礎が緩んでいたり、金具の緩みがある可能性があります。
✅② 金具のサビや緩みを確認
特にアルミ製・スチール製のフェンスでは、接続部分にサビが発生しやすいです。
劣化が進むと風圧に耐えきれず破損の恐れがあります。
✅③ 基礎ブロックにひびやぐらつきはないかの確認
フェンスを支えるコンクリート基礎部分にひびがある場合、内部に雨水が侵入し、台風時に倒壊するリスクがあります。
門柱・門扉
✅① 門柱の傾きの確認
門柱に軽く体重をかけてみて、グラついたり傾いたりしないか確認しましょう。
特に築10年以上経過した門柱は注意が必要です。
✅② 門扉の開閉動作を確認
開閉がスムーズでなかったり、音が大きくなっていたりする場合は、ヒンジ部分の劣化が進んでいる可能性があります。
そのまま放置すると、暴風時に扉が外れる危険性もあります。
✅③ 表札や照明器具がしっかり固定されているかの確認
装飾系のパーツは落下しやすく、飛来物として凶器になる可能性もあります。
固定ネジや接着部に緩みや劣化がないか、しっかり確認しておきましょう。

もしもに備える!台風で想定される被害とその回避策
強風や豪雨を伴う台風が接近すると、住宅まわりの設備にも被害が及ぶおそれがあります。ここでは、想定される具体的な被害例をもとに、事前に注意しておきたいポイントを整理しました。
【想定事例①】ガーデンライトが飛んで窓ガラスが破損
回避するためには:➡ 強風で飛ばされる可能性がある軽量のライトや装飾品は、台風前に室内へ移動させることで、窓ガラスの破損を防ぐことができます。
【想定事例②】老朽化した郵便ポストが外れて転がる
回避するためには:➡ 長年使用している設備は、見た目が大丈夫でも劣化が進んでいることがあります。日頃から固定具やネジの状態を点検し、早めの補修・交換で飛散を防ぎましょう。
【想定事例③】鉢植えの転倒によりベランダのタイルが割れる
回避するためには:➡ 大型の鉢植えも強風で倒れることがあります。台風が来る前に屋内へ移すか、転倒防止の対策を行うことで、床材の破損を避けられます。
【想定事例④】隣家のフェンスが倒れ、自家用車に被害
回避するためには:➡ 自宅の対策だけでなく、近隣との情報共有も大切です。「念のため確認をお願いします」と声をかけ合うことで、互いの被害リスクを減らせます。
【想定事例⑤】カーポートの屋根材が飛散し、ご近所の敷地へ
回避するためには:➡ カーポートや屋根材の固定状態は定期的に確認をしましょう。ネジのゆるみやパネルの浮きがあれば、補修や取り外しを検討することで、飛散被害を未然に防げます。
【想定事例⑥】室内の棚や家具が揺れて転倒・落下する
回避するためには:➡ 台風の強風によって建物が揺れると、室内の棚や家具が転倒したり、上に置いていた物が落下してケガにつながる可能性があります。
特にガラス製品や家電、飾り棚の上のものは注意が必要です。転倒防止器具や滑り止めシート、重い物は低い場所に移すなどの工夫で、被害を最小限に抑えられます。

まとめ
気象が変化しやすいこの時代こそ、少しの気づきと行動が、大きな安心につながります。
また、近隣の安全を守ることにもつながりますし、もしものときに備えた責任ある行動ともいえます。最近では火災保険や風災保険の対象になる修理もあるので、心配な場合は専門業者さんに相談してみるのも良い方法です。家の外回りを見直す時間は、家族の安心と地域を守る時間でもあります。
すまサポでは、お家の悩みに合わせた様々なメンテナンスサービスを行っております。気になることがございましたら、お気軽にご相談ください!
