スマートホームによる見守りサービスの選び方

スマートホームによる高齢者の見守りサービスの選び方

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近年は人々が都市圏に集中し、かつて両親と住んでいた土地から離れた場所で生活している方も少なくありません。

定期的にメールや電話で連絡をしていたのにある日突然レスポンスが返って来なくなっただけで、「何かあったのでは…」と不安になるものです。
もし何かあったときや、日ごろの様子を確認する手段が電話以外にもあると安心です。

現在は電話以外でもスマートホームを利用した見守り機能のついた製品が普及しつつあり、直接家に行かなくとも遠方から日々の生活を見守ることができます。

今回は「高齢者の見守り」をテーマにどんな性能がある機器を選んだら良いのか見ていきましょう。

スマートホームとは

スマートホームとはお家でIoT(Internet of Things)という仕組みを活用して、家電や住宅設備をスマートフォンのアプリで制御し日々の生活を便利にしたお家のことです。

スマートホームでは様々な家電をインターネットで制御できるため、アプリ上で家電のスイッチのON・OFFの時間設定をしたり、現在の家電の稼働状態をお家の外からでも確認したりできるようになっています。

お家の家電を制御するための中枢にはスマートスピーカーを活用することができ、音声認識で家電を個別・一括操作できます。

またアプリの設定により現在のお家の温度管理なども自動で行える仕組みを作ることができます。

現在の日本国内では簡易的なものも含めIoT家電をお家に導入している割合は約10%程度ですが、2030年代には60%になると言われています。

賃貸物件でも徐々にスマートホーム機能付きの物件が増えていますので、将来的にはお家の中からリモコンが消え、音声操作やスマートフォンでの操作が当たり前のようになるのかもしれません。

スマートホーム導入にあたって考慮すべき点

デジタルリテラシー

スマートホームはインターネットに繋がった家電などをスマートフォンのアプリで制御する仕組みです。

使用にあたり、最低限のデジタルリテラシーが必要になってきます。

ネットやガジェットに疎い高齢者のお家にいきなりIoT家電が来て、アプリで操作することを伝えたとしても拒否感を示すことが大半でしょう。

しかし見守りサービスではお家に住む高齢者は普段通りの生活をしているだけで、管理者がスマホでお家の状況を確認、家電のスイッチのON・OFFを切り替えるといったことが可能になるので、住んでいる側からするとインターネットとは直接接触することはないのでご安心ください。

高齢者の年齢や持病などの条件

高齢者でもほとんど寝たきりの方、病気をお持ちの方、特に健康には問題の無い方などの条件でどの程度の見守りが必要なのか変わってきます。

ベッドセンサーなどを活用することで、睡眠時間、睡眠の状態、離床、就寝を把握することも可能です。

服薬をしている方はスマートスピーカーのリマインダー機能を活用することで、設定した時間に音声で通知してもらい飲み忘れを予防することもできます。

ネット環境の有無

スマートホームはIoT(Internet of Things)を使用するためインターネット環境を必要とします。

ただ、田舎の両親の見守りをしたいけど家自体にネット環境がなかったり、インターネットの料金の負担などの問題があったり、お家にインターネットの工事をできない事情もあるかもしれません。

しかし携帯電話などの通信事業者から販売されている無線ルーターをコンセントに差し込むことでIoT家電と連携することができます。

家でYouTubeやNetflix、パソコンでインターネットを使用する習慣が無いのに、見守りサービスだけのためにネット回線を契約するのが億劫な方におすすめの方法です。

スマートホームに利用できる機械

カメラ

室内の様子を常時確認できる特徴がありますが、カメラを設置されている側からすると常に監視されているような気持ちになり、プライバシーの観点からも同意を得た上での設置が必要になります。

製品の種類ではプライバシーに配慮し、鮮明な動画ではなくシルエットのみ表示されるプライバシーモードを搭載しているものもあります。

動作センサー

カメラに抵抗がある方へのおすすめは人の動きを感知するセンサーです。

感知したら通知が管理者のアプリに通知され、長時間センサーの感知が無く異常が発生していると判断された場合は自宅に警備員が駆けつけるサービスもあります。

日中、動いているはずの時間帯で通知が来なかったら心配して電話をかけて状況を確認してみるといった使い方ができます。

エアコン

エアコンの遠隔操作により高齢者のお家の温度や湿度を制御することができます。

高齢者は特に室温の認知力が低下しており、真夏でもそこまで暑く感じず知らぬ内に脱水症状で倒れていたというケースがあります。

スマートホームのサービスでは室内の温度と湿度のモニタリングもあり、その数値をもとに自動でエアコンのON・OFFを切り替える設定も可能です。

高齢者のもしものための見守りサービスではありますが、未然に「もしも」を防ぐことにも注目です。

玄関の鍵

玄関の鍵もアプリによる遠隔操作で現在の開閉の状況確認や鍵のロック・解除を行えます。

高齢になってくると物忘れも多くなってしまい、外出した後に玄関の鍵をロックし忘れたことを気づいたりすることがあります。

そんな時に外出先からロックの状況を確認して遠隔で操作ができると便利です。

他にも、強盗などの犯罪は高齢者の家が狙われることが多いので、就寝時の鍵の閉め忘れを管理者が確認して操作する使い方もあります。

スマートスピーカー

スマートスピーカーと医療を組み合わせたサービスもあります。

日本郵便では地域の郵便局と病院、薬局を高齢者とスマートスピーカーを用いて連携し、定期的なオンライン診療を病院が、処方箋を薬局が調合し、配達は郵便局が担当し、綿密な連携で高齢者をサポートする事業が展開されています。

もちろん、スマートスピーカーを通じて家族との会話や健康データの共有もできますので、離れて暮らす両親の通院のために遠方から駆けつけるという機会も減っていくでしょう。

日本郵便見守りイメージ

宇和島市で行うスマートホームを通じたオンライン診療

まとめ

高齢者の見守りの方法は年齢や病気などを考慮し、その人に合った機器を選ぶことが大切です。今困っている内容や今後発生しそうな問題をスマートホームで解決できそうなら導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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