カーポートの素材と構造の特徴分析

カーポートの屋根に使われる素材の特徴 あなたのお家はポリカーボネート、アルミ、スチール…どれにする?

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カーポートを新設しようとしているときに遭遇する関門。

「たくさんの素材の中からどれを選ぼう…」を解決します。

カーポートの素材には主要な素材はポリカーボネート、流行りのアルミ、屈指の強度を誇るスチールなどがあります。

今住んでいるお家に適した素材を選択するために、カーポートに使用される素材の特徴をご紹介していきます。

ポリカーボネート

カーポート ポリカーボネート

ポリカ、PCとも呼ばれ、現在の主流となっています。

プラスチック素材で屋根を透明にすることができ、暗くなりがちなカーポート内に日光を取り入れることが可能で、しかも紫外線はほぼ100%カットできます。

さらにアクリルの20倍以上の強度があります。

カーポートは雨や紫外線から車を保護することが目的ではあるのですが、近年は強風被害や雹などで物理的損傷を被ることが多くなっていますので、強度は重要な判断材料になってきます。

耐熱温度は120~130℃、耐寒性は-100℃とプラスチック素材の中では広い範囲の温度に耐性があります。

一方薬品耐性が低いため、洗浄時にアルカリ性の薬剤を使用するとヒビの原因になりますので、中性洗剤を使用することになります。

強度は高いのですが、表面に傷がつきやすいので、ブラシで強くゴシゴシと磨くことができません。

トピックス 化学構造から学ぶポリカーボネートの強度

ポリカーボネートはプラスチックの一種ですが、日常生活においては耳にすることがほとんどありません。

プラスチックといえば、スーパーのレジ袋の成分であるポリエチレンや、ポリプロピレン、PETボトルの成分であるポリエチレンテレフタラートが馴染み深いです。

これらの化学構造は以下のとおりで、スーパーのレジ袋に使われるポリエチレンとポリプロピレンはかなりスリムな構造をしています。

ポリエチレンとポリプロピレンの違い

スリムだと、外部からの衝撃を受けたときにダイレクトに分子に衝撃が伝わるため自身の構造を支え切ることが難しいです。

そのため、レジ袋を引っ張ると容易に伸びてしまいます。

一方PETボトルの素材であるポリエチレンテレフタラートはかなり長く、立体的にも大きな構造をしているため、レジ袋のように簡単に伸びたりはしません。

プラスチックは使用する場所によって構造を使い分けているので、日常生活で見るプラスチックがなんの素材でできているか興味を持ってみるのも面白いです。

ではカーポートで登場するポリカーボネートという素材です。

ポリカーボネートの構造と強度

先ほどのポリエチレンと比べると亀の甲羅のような構造が2つも入っていて何やらイカつくないですか?

この亀の甲羅みたいな構造はベンゼン環と呼ばれ、立体的構造が大きく衝撃に強いです。

ポリカーボネートには2つのベンゼン環があり、外部からの衝撃を効果的に分散させる構造になっています。

しかしエステル結合の部分は直射日光が当たる高温の条件で、アルカリ性の洗剤を使用すると劣化しやすい特徴があります。

FRP(Fiber-Reinforced Plastics)

樹脂とガラス繊維を組み合わせた素材で、防火性に優れています。

先ほど紹介したポリカーボネートのように熱伸縮しにくくなっています。

熱伸縮をすると、屋根からパチパチという音が聞こえてきます。

晴れの日の学校の体育館にいると屋上からパチパチ音が聞こえてきたのを覚えていますでしょうか?あの音がカーポートでも発生するのですが、FRPだと音鳴りを防ぐことができます。

価格は高め。

熱線カット率が70%近くあり、カーポート内の温度上昇を抑える機能があります。

ポリカーボネートの熱線カット率は約30%なのでFRPはかなり優れています。

スチール

カーポートスチール

ガルバリウム鋼板の名称でも呼ばれています。

鉄の表面にガルバリウムをメッキ加工したもので、鉄単体より錆に強く、カーポートの素材では最も強度が高いです。

スチール製のカーポートの形状は山と谷が交互に折られており、この形が強度向上の秘訣です。

段ボールを切ったときの断面を想像すると分かりやすいと思います。あの断面があることによって段ボールは外部からの衝撃の力を分散して強度を保っています。

山と谷の構造によって最も強度が高いスチール板は0.6mmと0.8mmの2種があり、ポリカーボネートの2mmに比べるとかなり薄いです。

薄くて強度が高いので豪雪地帯のお家ではよく見られます。

アルミ

カーポート アルミ

2023年はアルミの屋根が急激に流行しています。

柱、フレーム、屋根にアルミを使用して一体感を創出します。

アルミはスタイリッシュな見た目をしており、昨今の住宅のデザインとの親和性が高いため、見た目を重視したい層に人気となっています。

アルミは透明素材ではないので、屋根についた汚れや落ち葉が気になることはありません。

塩化ビニル

一昔前は多く使われていましたが、経年劣化により割れが目立つため、現在はあまり使用されていません。

耐水性、加工性、難燃性、電気絶縁性に優れており、光沢感やカラーバリエーションが豊富です。

アクリル

2005年ごろまでは主流の素材でしたが、近年のポリカーボネートの登場により市場のシェアを落としています。

カーポートの中では最も透明度が高い素材で変色や透明度の低下は少ないです。

ただ、紫外線に弱いため近年はほとんど使用されません。

強風被害でカーポートが割れた被害が発生したお家のほとんどがこのアクリルを使用していると言われています。

まとめ

2023年現在、カーポートの新設で候補となる素材はポリカーボネート、アルミ、スチールの3つがメインとなってきます。

ポリカーボネートは人気が髙いため流通量や製品ラインナップも多く、お手頃価格で設置が可能です。素材は透明で強度も髙くバランスの取れた素材なので迷ったらポリカーボネートをおすすめします。

アルミは2023年に一気に人気が加速している素材で、スタイリッシュな見た目から近年のお家のデザインとの親和性が高いです。雪や猛暑に悩まない地域であればカーポートの強度も考えつつ、デザイン重視で取り入れても良いかもしれません。

スチールは工場の屋根にも使われるほどの頑丈さを持っているので、強風や豪雪などの天災が多い地域では取り入れたい素材です。

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