庭木の剪定時期
冬季(10月~2月)
冬季に剪定を行う目的としては、春先に開花や新芽に向けてエネルギーを蓄える前に余分な枝を切り落とすことで生育に必要なエネルギーを効率よく蓄えるために行います。
落葉樹の場合12月から3月の間は葉を落とし、その間は葉からの蒸散(植物内の水を葉の裏側から発散)をしなくなります。
木の幹に十分栄養が蓄えられている状態ですので、太い枝を切ったとしても樹木への負担は少なくすみます。
樹形を変えるほどの大きな剪定を行う場合は必ず冬季に行いましょう。
逆に成長期である春から夏に大きく剪定を行なってしまうと、樹木の成長に加えて枝の修復にエネルギーを消費してしまうため枯れの原因となります。
夏季(4月~6月)
夏季の剪定は冬季とは目的が違い、葉や枝が混み合うことにより日光の遮りが起きてしまった、または遮りが起きそうな場合の予防として行います。
樹形を大きく変えるために行う冬季に比べて、夏季の場合は樹木の成長段階での剪定なので少し整える程度の軽いメンテナンスを行い、できるだけ損傷を与えないようにするという認識を持ちましょう。
落葉樹
落葉樹とは | 冬季には葉を全て落として休眠期に入る植物 |
庭木に多い種類 | ヤマボウシ、アオダモ、ジューンベリー、アオハダ、イロハモミジ |
剪定時期 | 11月~2月 |
針葉樹
針葉樹とは | まっすぐに伸びた幹と先端の葉が細身の植物 |
庭木に多い種類 | 松、モミ、ヒノキ |
剪定時期 | 基本剪定:3月~5月 軽剪定:9月~11月 |
常緑樹
常緑樹とは | 年中通して葉が生えている植物 |
庭木に多い種類 | オリーブ、キンモクセイ、シマトネリコ、ハイノキ |
剪定時期 | 基本剪定:4月~6月 軽剪定:9月~10月 |
剪定をしたほうがいい枝の見分け方
専門家に依頼せず、自分で剪定を行う場合の基準は忌み枝を見つけることです。
忌み枝とは本来伸びる方向とは違う方向に伸びた枝、陽当たりの悪い場所から伸びてしまった枝、別の枝に絡むように伸びてしまった枝などです。
既に枯れてしまっている枝があると腐朽菌が木の内部に入り込んでしまう可能性がありますので注意しましょう。
剪定の方法
剪定でも知識なくなんとなく余分な枝を切り落としてしまうと、本来は生育に必要だった枝を誤って切ってしまうなどの恐れがあるので、正しい目的と方法を調べてから行うようにしましょう。剪定の目的と方法については主に下記が挙げられます。
透かし剪定
古くから日本庭園で多く用いられてきた方法で木の内部に光や風を透かすように葉や枝を間引きして整える方法です。
樹木の内部に光と風が通ると蒸れやカビの発生を防ぎ樹木の成長を促進できます。
整姿剪定
樹木の形を整える方法です。余分に伸びてしまった葉や枝を切り落とすことで樹木の均整を保ちます。
庭の中の樹木より、庭先などの外から見える箇所の樹木によく使われる方法です。整姿剪定は樹木の成長に合わせて定期的に剪定を行う必要があります。
切り戻し剪定
樹木の成長をコントロールする目的で使用します。
樹木が過剰に成長した場合や望ましくない方向に成長した場合は枝の途中で大きく切断します。
切り戻し剪定は知識と技術が必要になる方法ですので、個人で剪定するのではなく専門の業者に依頼することが望ましいです。
刈り込み剪定
生垣や庭の茂みを整えるために行われます。
樹木を一定の高さに揃えることで美しい景観を保つことができます。
刈り込み剪定の場合は手作業で行うこともありますが、たまに街中で見かけることがある草刈機で一気に形を整えることもあります。
切り詰め剪定
不要な枝を先端から切断することでより重要な部分にエネルギーを集中させる方法です。
花がら摘み
花の枯れた部分を摘み取ることで消費するエネルギーの節約、新しい花芽にエネルギーを向ける方法です。
これにより花期を伸ばしたり、より多くの花を楽しむことができます。
剪定のコツ
剪定には刃が短く厚みがある専用の剪定バサミ、ハサミでは切れない太い枝は剪定ノコギリの準備をしましょう。刈り込みなど、細い枝を整える場合は歯が長い刈り込みバサミがおすすめです。
剪定の前に、刃の部分にカビやサビなどの汚れがないか確認しましょう。
この状態で枝を切ってしまうと切り口から病気が広がる可能性があります。
枝を切る際は斜め45度から切るようにしましょう。
垂直に刃を入れると木の繊維に正面からぶつかってしまい切りにくく、力の加わりがずれてしまうと切り口の形が崩れてしまい審美性が損なわれてしまいます。
切り口を斜めにすることで雨水や露が切り口に溜まりにくくなり腐敗を防ぎます。
業者に依頼した方が良い剪定
脚立を使うほどの高所の枝を剪定する場合、大きく剪定をしてデザイン性を求める場合などは専門の業者に依頼をしましょう。
業者に依頼する場合、相場は1本あたりの価格での依頼が多いです。
高さ3m未満の低木だと2,500円~5,000円、3~5mの中木だと6,000円~10,000円、5~7mの高木だと16,000円~25,000円が一般的な相場です。
まとめ
剪定は樹木の生育をコントロール、美しい見た目に整えるために必要です。
正しい知識と技術を持って行わないと成長を阻害して樹木の寿命を縮めてしまう可能性がありますので、不安な方は専門の業者に依頼をしましょう。
すまサポでは、お家の悩みに合わせた様々なメンテナンスサービスを行っております。気になることがございましたら、お気軽にご相談ください!